読み鍋屋

杓子を逃げしものや何

「五等分の花嫁」1期第1話を観て初見で声優を当てる試み

はじめに

私p.w.θの「五等分の花嫁」との出会いはアニメイトである。目当ての他作品がなかなか見つからない中、本作はスペースが広く取られていたので気になっていた。自粛期間になったこの機会に見てみようと思い立ち観始めたところ、3日で2クールを観きってしまうくらい気に入った。

本作は貧乏な家庭に父、妹と3人で暮らす、テストで五教科満点を取るのが当たり前の天才主人公・上杉風太郎が、お金持ちの父を持つ、勉強が苦手で全教科赤点の五つ子を、全教科赤点回避させるべく家庭教師になるラブコメディである。冒頭で主人公が5人の誰かと結婚することが明かされ、誰と結婚するかが本作の見所の一つである。私は序盤ではテンプレ的な展開にニヤニヤしたり、風太郎と打ち解けずに集まってくれない5人に風太郎のようにヤキモキしたりしていた。その後、半ば惰性で観る回を経たが、風太郎と五つ子が本格的に打ち解けだして話がうねり始める二期で本格的にハマった。詳しい感想はそのうち改めて別稿でまとめたい。

本作の魅力はキャラクターの性格、キャラデザ、展開、演出など枚挙にいとまがないが、キャストもその一つに挙げられる。初回を観たとき、OPの主題歌クレジットに声優に詳しくない自分でも、聞き覚えのある名前の声優が何人もいる!と気付いた。ちゃんと何の役を務めたことがあるかわかるのは
竹達彩奈:「けいおん!中野梓、「クレンジングラブ」歌唱*1、「ガールズ&パンツァー 劇場版」島田愛里寿
花澤香菜:「Steins;Gate」まゆしぃ、「夜は短し歩けよ乙女」黒髪の乙女、「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」シャオヘイ、「はたらく細胞」赤血球、「恋愛サーキュレーション」の歌唱(主題歌となった「物語シリーズ」は未視聴)、スーパーで流れる「国産のお肉~♪」の唄の歌唱*2
のみだったので、この2人は当てたいと思い、誰か考えながら1話を観たところ、竹達彩奈だけは当てられた。花澤香菜の落ち着いた声は見分けがつかなかった。アニメが終わる頃にはこの5人の声の特徴が捉えられているかもしれないというのも、視聴モチベーションの一つであった。

さてこの利き声優、私より声優に詳しい人ならより楽しめるのではないかと思い、またどのくらい聞き分けられるものなのかという好奇心から、私より多くの声優を知っている一梨透氏にLINEでこんなメッセージを送ってみた。すると「割と自信ある」という心強い返事が返ってきた。

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「侍臣或」は「自信ある」の誤字らしい。

彼は最近いそがしいことを知っていたので、本作が完結する劇場版の公開する5月までに観てくれたら良いななんて考えていたら、翌日の晩に利き声優動画のリンクが送られてきた。おーやっぱり試みてる人いるんやなーと思いリンクを開いたら、一梨氏本人が実況する声が聞こえてきた。そう、彼はわずか1日で録音しながら利き声優をやってくれたのである。私は翌日の昼間の移動時にこの一部始終を聴かせてもらった。一梨氏の意気込み、戸惑い、顛末に非常に楽しませてもらったので、本稿ではその様子をテキストにておすそ分けしたい。

なお、ここまで記事を読んで、自分も利き声優してみたい!と思った方は、この先誰がどの声をやっているかのネタバレをしているので、一旦ここまでで読むのをやめて挑戦してみてほしい。

少しだけ1話時点での登場人物紹介

上杉風太:テストで全科目満点取る天才。金のために父があっせんしてきた家庭教師を始める。

上杉らいは風太郎の妹。父から伝えられた家庭教師の仕事を風太郎に伝え、乗り気でない風太郎の様子を知ってか知らずか、「これでお腹いっぱい食べられるようになるね、お兄ちゃん♪」と喜ぶ。風太郎は家庭教師をやらざるを得なくなる。今回の利き声優の対象からは外れている。

中野一花:ピンクの髪でショートヘアの長女。お姉さんぶった言動で風太郎を惑わせる。

中野二乃:左右にちょうちょのような黒いリボンを付けたピンク髪ロングヘアーの次女。五月を追跡する風太郎をストーカー扱いし、家庭教師だと判明したあとも追い出そうと画策する。

中野三玖:首にかけた青いヘッドホンがトレードマークの三女。長髪。二乃と同じタイミングで風太郎との初対面を迎えたため、やはり第一印象は悪かった。

中野四葉:オレンジ色のボブカットに黄緑のうさみみのようなリボンをつけた四女。唯一初対面から気さくに接してくれ、他の4人を集めようとしてくれる。

中野五月:赤髪ロングヘアーで両目の横辺りに星型の髪飾りをつけた末っ子。5人の中で最初に風太郎と遭遇し、彼の満点答案を見て勉強を教えてほしいと告げるが、彼女のボリューミーな昼食を見た風太郎にデリカシーに欠ける発言をされ、好感度が下がり、前言撤回した。

5人の人物紹介をしている公式動画も是非ご覧頂きたい。

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サムネイル画像の左から二乃、三玖、五月、四葉、一花。

各キャラクターを演じる声優、本稿での模範解答は以下の表のとおりである。

登場人物

一花

二乃

三玖

四葉

五月

声優

花澤香菜

竹達彩奈

伊藤美来

佐倉綾音

水瀬いのり

本編 利き声優の記録

この後、特に明記しないかぎかっこは一梨氏による発言である*3。かぎかっこなしの文章は私が聴きながら一梨氏に対して抱いた感想である。コメンタリーのコメンタリーという入れ子構造。さらに、【】で劇中の出来事と登場人物のセリフを説明する。書かれている時間はAmazon Prime Videoで再生した時のそのシーンの時間である。

なお、本章を書き起こした元の動画*4もご紹介するので、文章で読むのが面倒な方はそちらを楽しんでいただければ幸いである。聴きながら本章を読むのもまた一興。

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一梨氏の背景

「はい、えーっと、『五等分の花嫁』の“利き声優”をやっていきます。えーちょっと喉乾いたんで…(といってグラスを取る音)『五等分の花嫁』の声優を当てなさいという、そういう指令が、お達しがね、ちょっとあったんで、まあやって行きたいと思います。本当はね、文章とかにまとめてやりたいんですけど、ちょっとその時間があるかどうかわかんないので、観がてらね、同時に音声で記録できたらお得なんじゃないかと、時間的に有効活用できるんじゃないかと、そういう思惑で今録ってます。まず僕はですね、『五等分の花嫁』知りません。えー何にも知らないです。タイトルがおしゃれだな、ぐらいのことしか知らないです。あと、内容に関しては何も知らないです。なんかまあ、ハーレムラブコメっぽいそういうイメージですかね。あとマガジンで連載されてた?のかな?そう言うくらいの情報しか持ってないです。」
たしかに私もタイトルから主人公が5人から好かれそうというのは想像ついた。なかなかいいタイトルだと思う。

「えーーー、でね、昨日言われたのは、声優、ヒロイン5人の声優を誰がどれやってるかを当てなさい、まあ要はそういうことだったんですよね。で、それの名前は聞いているんです。竹達彩奈佐倉綾音花澤香菜水瀬いのり、あともうひとりね、ちょっと漢字の読み方分からなかったんですけど、伊藤…みくさんかな、みらいさんかそういう感じの名前。ちょっと僕は存じ上げなかったですけども。ということでだいたいこんなもんですね。声優に関してはそんな感じです。伊藤さんに関しては僕はあんまりピンときていないっていうぐらいの経験ですね。あと今の僕のコンディションは普通ですかね。お風呂上がりで、ちょっとさっきリンスの流し残しを見つけてちょっとテンション落ちてる感じです。」
本人のコンディションも克明に伝わってきた。たしかに不意に髪を濡らしたときまだぬるっとしたら不快である。ちなみに伊藤美来さんの名前の読みは“みく”で、奇しくも彼女の演じるキャラクターと同じ。

視聴開始を控えた意気込み

「えーっと、じゃあ早速観ていきます。はい。えーっとどうしようかな、まあ観ながら、なんにも(事前情報を)見ずにやっていきます。まあたぶんヒロインが5人いるんですよね。どうですかね、一番芸達者なのは水瀬いのりなんですよ。僕の中ではね*5。で、水瀬いのりにちょっと変わった動きをされるとまずいですかね*6。」

00:00 再生開始
「ちょっと話よりも声にね、全集中していきたいと思います。…あーなるほど。」
珍しく流行りの作品の言葉を使う一梨氏、高揚感が伝わってくる。

00:27 風太郎の焼肉定食焼肉抜きが最もコスパ良い旨のモノローグ
「これ誰かな、これも分かりそうで分からんな」

00:59 お盆を運びながらカフェテリアの座席に向かう風太郎、1人目・五月との遭遇
「あれ、なんかこれ観たことあるぞこのカット。この赤髪の同級生…ですかね。これが、メインヒロインかな?えっこれ誰だろう。」

01:08 OP
「あ……これオープニング、見んほうが良いかな、(キャストの名前が)出てくるかな。ちょっと気そらしながら観ますね。なんかヒント出てくるかな。え、聴かん方が良いかなこれ、本編見てから決めよう、ちょっとねー。あ、マガジン連載と。ラブひなとかもあれですよね、確か。ラブひなと設定が似てるなって思った記憶があるんですよね。何だっけ、下宿かなんかの責任者を任されるってそういう話じゃなかったでしたっけ。なんにも知らないとかいいながら変に断片的に聞きかじったりはしてるんですけど。あーやばいやばい、いかんいかん。このキャスティングの順番も多分ヒントになってるんで…でも観てしまったなー、なんかさっきのオープニングのキャストの並び順。先頭は花澤香菜だった。ということは花澤香菜がメインヒロインかな?」
実は私が最初に送ったLINEでの並び順も主題歌のクレジットと同じ順番(すなわち長女から五女の順番)だったが、幸いそれには気づいていないようだ*7

Aパート、本編前半戦

「えでも花澤香菜の声はわかりやすいからな、多分。えーっと、佐倉綾音竹達彩奈が、僕の中ではちょっとわかりにくい時があるんですね*8。」

03:28 風太郎「昼食に1000円以上とかセレブかよ!!」
「あ、すごい、たしかに*9。これなんか結構いきなり始まったねえ*10。」
五月の第一声を聞き流した一梨氏。

04:02 五月「得点は、えーっと…100?!」
「(五月の声を聞いて)ええ?!なんか聞き覚えないな…(笑)だから聞き覚えのない声は伊藤さんの可能性が俺の中では高いかなあ。」
実際には五月は一梨氏が「変わった動きをされるとまずい」と評していた水瀬いのりである。初っ端から迷子になり始めた。

04:50 五月「もう何もあげません!」
花澤香菜じゃあないよなあこれ…?なんか佐倉綾音もないような気がするなあ。」

04:59 らいは「最近引っ越してきたお金持ちが、娘さんの家庭教師を探しているらしいんだ!」
「あーこれ!これどっちかわかんない!!えっ…えっこれ誰だ!!…これも多分5人のヒロインの一人だよね。」
ただでさえ迷路に入り込んだ一梨氏をさらに惑わす、利き声優対象外の妹*11

05:43 五月「中野五月です、どうぞよろしくお願いします」
「この赤髪の子誰かな、佐倉綾音かなー。…さっきの妹誰だ?キャスティングの歳順でいくと、どうかなー…水瀬いのりとかが当てられそうなポジションではある。」
声のみでなくキャラクターの年齢から当てようとするも残念、らいはは対象外で5人は同い年なのであった。

06:19 食堂での風太郎モノローグ
「え誰ーこれ?花江夏樹とかかな?よくわかんないけど。」
選択肢の与えられていない男性声優も果敢に当てに行く一梨氏。確かに最近どの作品を観ても花江夏樹が出ている気がする。

07:00 2人目・一花の第一声「ちょっとキミ、行っちゃうの?」
「ん、これも?…あれ?うわわかんねえ!!あーでもこれ花澤香菜じゃない?」
すごい。私は最後まで花澤香菜こんな声だったかなーと思いながら観ていた。今作は抑えめのトーンだが私はハイトーンのキャラクターばかり親しみがあったからだと思う。でもそういう声色になる場面が後々の話数で出てきて、「あったしかに花澤香菜だ!」と思った。どんな手がかりから花澤香菜は見分けられたのか知りたい*12

07:35 一花「困ったらこの一花お姉さんに相談するんだぞ♡」
「あ、ほら!ほらお姉さんだし!*13

07:53 3人目・四葉の第一声「上杉さん!うーえすーぎさーん!!ははっ!やっとこっち見た♪」
「これは竹達っぽいなー。…うん。これは…これは竹達みがあるなあ。何ていうのかなあ、ちょっとこう濁らせかたが竹達っぽい。」
たしかにこの後出てきた「落とし物拾ったら『ありがとう』!」はちょっと竹達っぽさを感じるが、私は初見時に決め手にかけると感じていた。

「いやでもねー佐倉綾音の可能性もあるなあ*14。」
私も佐倉綾音に馴染み始めてから本作に出会っていたらこうなっていたかもしれない。

09:35 4人目・二乃の第一声「五月~、食べ過ぎじゃない?」五月「そうですか?まだ2個目ですけど!」
「いやこの子(五月)が分からんのよな!もうひとり誰やっけ、誰だっけ、えっと?竹達、花澤、ああそうだ、水瀬いのりだ。もうひとりが分からんのよな。」
顔が映らなかったので二乃が登場したことに気づいていない一梨氏。

09:53 5人目・三玖の第一声「一人で楽しい?」
「…あれ?これ(三玖)が佐倉綾音か?…いやさっきの(四葉佐倉綾音な感じがするなあ!」
四葉を演じる佐倉綾音と三玖を演じる伊藤美来の間でも混乱し始めた一梨氏。

10:38 二乃「何キミ、ストーカー?用があるなら私が聞くけど!」
「ちょっとまってあれ、オーバーしてないかこれ?!(笑)あれ…?ちょっとまって、わかんなくなった!…ちょっ…どの5人だよ!!!」
再度の登場で顔が写り二乃を認識した一梨氏、風太郎の妹・らいはをカウントしてしまったせいで人数が合わず混乱し始める。

「ちょっとまってどの5人、どの5人なの?!話し聞かんと分からんなこれ」
内容を受け流してただひたすらに声を聞き分けることに集中する作戦が仇となったようだ。

「待て待て待て、今オーバーせんかった人数?だって、赤髪、オレンジ、お姉さんでしょう?2、4、…あ、これか、じゃあ妹は違うのか、そしたら」
ようやくどの5人を当てればいいのか把握できた一梨氏。

12:28 五月と風太郎のマンションでのやり取り
「そう、この子、なんか、声あんま聞き覚えないのよなー。だから消去法で…いまどうなってる?え?さっき出てきたセミロングのピンク髪(三玖)が、どっちだ?どっちだ??やばいやばい、混乱してきた、ちょっと待てよ…」
五人のうち最初に登場したのが、一梨氏もダークホースと認める水瀬いのり演じる五月だったことが終始尾を引く展開に。一梨氏に馴染みのない伊藤未来演じる三玖が最初に登場していれば、あるいは正しい道に導かれたのかもしれない。

13:03 マンションのエレベータから降りてくる五月以外の4人
「あ、家庭教師なのか!家庭教師の教え子が5人、この5人ってこと…あ、はいはいはい!よし、ようやくターゲットが絞れた!これで今時間が…?あ、半分くらいか、まだ時間あるね」
エレベータから出てきた二乃「さっきマンションの前にいたストーカー超~~気持ち悪かった~!」は竹達彩奈のアドリブらしい。「超~~」の言い方が癖になる。

「あーーー実の?*15へえ、そうなんだ!」
ちょうど半分で全員一度ずつセリフを与えて5人を集合させる展開、鮮やかである。七人の侍から続く、キャラクターを一人ずつ紹介していき集合させる伝統的な様式美。声に集中している一梨氏も把握できる親切設計。折り返して後半に続く。

Bパート、後半戦

13:48 五月「私たち、五つ子の姉妹です」】「うわすっげ、豪邸やな」
思わず声の聞き分けをしていたことを忘れ、製作陣にとって実にありがたい反応をする一梨氏。

14:08 四葉「はいはーい!私がいまーす!」から各人物の個室をまわる
「よつば。ちょ…ちょっとメモを取りたい、メモを取りたい…ちょっと待って、紙紙紙…!(ペンと紙をまさぐる)これね、四葉四葉が…ちょっと待ってよ?竹達かあやねる。赤髪が五月?四葉がオレンジ…みか?えーヘッドホン。これ水瀬いのりっぽいなー」
あやねるは佐倉彩音のニックネームである。だんだん真剣になってきたのか、呼称も変化しつつある一梨氏。

15:41 四葉「二乃は人付き合いがとっても上手なので…」
「な…なんて言った?ミノ?…1, 2, 3, 4, 5ってことか、4?シノってことか?」
二乃です。ミノは牛の胃袋かミリオネアの出題者である。

16:12 一花「人の部屋を…未開の地扱いしてほしく…ないなあ。ふぁあ。」
「これが…?これが一花?一花がこの姉っぽいやつでしょう?短髪の、ピンク、と。一花ざーさん(花澤香菜)。」
たしかにここの声は花澤香菜らしさが出てるな。
これまでをまとめると現在の一梨氏の中ではこうなっている。

登場人物

一花

二乃

三玖

四葉

五月

声優

花澤香菜

佐倉or竹達

水瀬いのり

竹達or佐倉

伊藤美来

17:43 5人がそれぞれ思い思いに話す
「やっぱ竹達とあやねるバッティングしてるなあ…どっちだ?」
混迷を極め始める一梨氏。

「やべえわかんねえやっぱり!(笑)これ誰?!(笑)」

18:33 二乃「美味しい?うれしいなあ♪」
「これ?!…やっぱ(笑)うわーあやねるが3人おる
名言製造機と化した一梨氏。

「えー赤髪の長髪(二乃)でしょうこの…これがわからん」
「ちょっと…四葉は竹達じゃないか?…うわーわかんねえ!」
やがて風太郎一家のやり取りに見入る一梨氏。妹の声が誰かに気を取られる。

20:57 風太郎父「そんなことだから俺みてぇにモテないんだぞ!」風太郎「親父…!」
「いや親父若すぎねえ?!」
真っ当すぎるツッコミが炸裂。彼を演じるのは煉獄さんで有名な日野聡さん。

「らいはは知らんかも知らんな*16。この誰だっけ、いつき?」

21:42 らいは「お兄ちゃんはクズで自己中で最低な人間だけど、」
「おお、言うやん。」

21:55 会話が続きながら始まるED
「やばい、終わる…ちょっと待って…!」
24分とはかくも短いものなのである。しかし一度も停止ボタンに手をかけなかった一梨氏に矜持を感じる。

「ちょっストップ…終わったね、終わったね、まだ観てない、まだ観てない」
メインキャストのテロップが出て思わず声を上げる一梨氏。

「ええっと、なんかさっき出たよね?!ちょっと俺見てない…ちょっと待って…しまったな、やっぱりこれ(五月)聞き覚えないからこれ伊藤さんにしよう。」

視聴終了、答え合わせへ

そうしてまとまった一梨氏のファイナルアンサーがこちら。

登場人物

一花

二乃

三玖

四葉

五月

声優

花澤香菜

佐倉綾音

水瀬いのり

竹達彩奈

伊藤美来

「じゃあ確認します。ちょっと待ってよ、最後まで観ます。戻して…あーどうかな!えーっと?あー(風太郎は)松岡さんか。えーっ…と!うわははは(笑)えーっと…(笑)えーっと…(笑)大外しやな!」
模範解答はこちら。

登場人物

一花

二乃

三玖

四葉

五月

声優

花澤香菜

竹達彩奈

伊藤美来

佐倉綾音

水瀬いのり

「うわすっげえ!大外し。マジ?うおーー。えーちょっと待ってね…(笑)どことどこだ?うわークソこれもうちょっとやりたかったな、だって確信持ててなかったもんなあ。いやーしかしどうやろ、しかし四葉は竹達と思ったのよなー。えーっと…で?これは…?二乃が竹達…んーそうっすかー!って感じだな。二乃=竹達はキャスティングの妙かなあこれ。あーその可能性も考えたが、ちょっとねえ、30分では見抜けんかったなあ…それでみく?みか?名前合うてるこれ?」
みくです。

「三玖が伊藤。四葉が…四葉佐倉綾音は納得。で?もう一話観ようかな、もう一話観ながら確認しようかな。で五月が?五月ってどのキャラだっけ、あ、主人公か、五月水瀬いのりかーそっかー。それはねえ、それはあの、お見事です。これはねーわかんなかったです。やっぱりそうだねえ、五月は聞いたことがない感じだったんよね、だから伊藤にしたんだけど、最初に言ったよねえ、水瀬いのりは芸達者だって。だからそうだねえ、その可能性も考えなきゃいけなかった。ただねー三玖がねー水瀬いのりっぽかったんだよねー。伊藤さん、伊藤さんて他何やってる人かなあ。まじかあ。こんな外すと思ってなかった。ええっと、どこで間違えた?…いやねーうおー!どこで間違えた?まずここ。四葉と初めて会ったとこ。あーでも分かんないよこれ!いやあー!!これ今聴いても分からんもんな。…えーっと、これ竹達と思ったもんな俺は、竹達と判断したもんな、これは負けました。で次どこ行こうかな、ヘッドホン…は?」

10:14 三玖「でも…あの子は友達じゃない」
「これ無理やろな、この段階では!えーだからどこが敗因…これが?このヘッドホンが、本当は誰なんだっけ、伊藤さんか、わかんないよね。これの前は?ちょっと待って、どこだ?」

10:39 二乃「用があるならあたしが聞くけど?」
「これが?長髪が?ロングが?これ誰だっけこの。竹達?なのこれ?」

10:58 二乃「えっまじ?!ごめん…」
「いやあー…(笑)聞けば聞くほどそっくりやな…(笑)」
私はこの直後の二乃の「あんた!やっぱり~~!!」にあずにゃんみを感じて二乃が竹達彩奈だと確信した。

「ちょっと待て待て待て…でもすごいな!すごいなていうのは、水瀬いのりのこういう声俺聴いたことなかったんで…待て待て待て覚えてない!さっきのがあやねる?これが伊藤さん?うわあー本当に水瀬いのりがわからんかった。」
私は今聴き返しても最後まで「私達は五つ子です」が五月だと思いつつ確信を持てなかった。

その後も一人ずつ観ながら「わからんかったなあ…」を繰り返す一梨氏。

「えだから、ちょっと待ってよ、敗因は何だ?変数が3つあった?俺の中で竹達あやねるが良くごっちゃになる、と。で、伊藤さんの声を知らなかったと。変数が多すぎるな、水瀬いのり見抜けなかった…これ無理じゃないの?あ~~どうだろう、1話でわかったかこれ?やっぱ分からんよなあこれ!これ2話以降も音声だけ聞いたら誰が何言ってるかわからんなーこれ。いやー負けました。お見事でしたね。お見事というか、お見事だね。俺にこの試練を与えてきたこの仕掛け人(p.w.θ)の勝ちですね、あのー甘く見てましたね。完敗です。結果をまとめると、五つ子姉妹で当てられたのは一花、花澤香菜しか当てられなかったと。多分皆そうだと思うんですよね*17。で、他の4人は全部大外しと。竹達あやねるは見事に逆に打ってるってわけか。で水瀬伊藤を逆にしていたと。いやー水瀬いのりあんな声出せるのか、そっかー!なんか類例あるのかな。なんか、もうちょっとその幼い感じの役柄しか知らんかったなあ。これどうなんやろう、設定としても全員同じ年齢で、役どころとしてはこの先なんか出てくるのかな?*18…いやーすごいな、今回は水瀬いのりに驚かされましたね。さすが一流。うーん、完敗でしたね。話の内容は何一つ入ってきてません。対戦ありがとうございました」

おわりに

結局、5人中1人しか的中できなかった一梨氏だったが、ここまで声に集中していてキャラクターを視覚的には見分けられるようになっただけでもすごい気がする。私は四葉が花澤さんかなと間違えていた。一梨氏には、もう一度見返すなり2話以降から観続けるなりして、どんどんキャラクターに思い入れを持ってくれて、内容についても話し合えたら私は嬉しい。そしてその時に一言だけ抜き出して誰がどんな場面で言ってたか、改めて一梨氏と出題しあって対決したい(笑)

*1:この曲は以下の記事で紹介した。

yominabe.hateblo.jp

*2:今回調べてみてJA全農製作のテレビCMアニメ「おにくだいすき! ゼウシくん」のOP・「おにくじゃぽねすく!」だということが判明した。

www.youtube.com

8年越しくらいにYouTubeの動画にたどり着いて地味に感動している。大山のぶ代とか内田真礼とか地味に豪華なキャストが起用されている。

*3:以下の註釈(3~18)は全て一梨透による。

*4:紛うことなきクソ動画である。

*5:五人のなかで最も演技の幅が広いのは水瀬いのりだと思う、の意。

*6:一視聴者である僕にとって馴染みの無い役柄を演じられると当てられる確率が下がる、の意。

*7:前掲のLINEのやりとりを見返さずに視聴していたため気づかなかった。というか、挙げられた五人の声優も誰だったか、半ばうろ覚えの状態だった。

*8:佐倉綾音竹達彩奈の声は聞き分けづらいときがある、の意。

*9:学食で1000円以上使うのはたしかにセレブだ、の意。

*10:ここまで作品本編の話の流れにまったく注意を払っていなかったので、唐突に物語が始まった印象を受けた。そりゃそうだ。

*11:本作は『五等分の花嫁』である。妹を花嫁候補にかぞえて疑わない己の狂った倫理観に早く気づいてほしい。

*12:僕もよくわからない。花澤香菜は理屈ではなく直感的に「理解」してしまった。強いて言えば口腔の使い方に特徴があるイメージ。声優諸氏の頭部を脳裏に思い浮かべて、口の動かし方・骨格・表情を想像し、誰の口からどの声が出るとしっくり来るか考えると、一花と花澤香菜がピタリと一致する

*13:花澤香菜はキャリアも長いし、年長者っぽい役を演じるのは不思議じゃない、の意。

*14:先述の「口の動かし方・骨格・表情」の話と結びつけると、佐倉綾音竹達彩奈は骨格が似ているように思える。

*15:へー実の姉妹なんだ、意外、の意。

*16:僕はらいはの声優を知らないかもしれないな、の意。ただ後に調べてみたらCV高森奈津美で、これは直感と合致していた。言っときゃよかった。

*17:花澤香菜はわりと分かりやすかったんじゃないかな、の意。

*18:普通のラブコメではヒロイン候補が複数いる場合、年上・同い年・年下など年齢別にバリエーションを持たせることが多いが、『五等分の花嫁』は五人全員同級生とは珍しい。話数を重ねるごとにそれぞれの性格・役割・立ち回り方の違いが明確になってゆくのかな? の意。