読み鍋屋

杓子を逃げしものや何

この錦木千束が尊い!! #9

はじめに

リコリス・リコイル」の感想を主人公の錦木千束の声が素敵なシーンにフォーカスしてお届けする連載記事「この錦木千束が尊い!!」の9話レビュー編。前回9話をおさらいするつもりだったが、9話がやばいと聞いてから心の準備をして、リアタイ視聴を経てレビューができるようになるまでの私の心情変化と、9話まで観た後に見返した1話から4話での気付きについて書いていたら、1本の記事として成立する程度には十分長くなってしまったので、9話のレビューは本稿に繰り越した。

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連載記事を1話から読みたい方はこちら。

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本編を観てない方は先にどうぞ。

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本題

さて、前回散々与太話を繰り広げたので今回は早速本題に入る。また、コメントでの台詞の引用において用いている"(ダブルクオーテーション)と'(シングルクオーテーション)は強いアクセント、弱いアクセントを表す。心の準備は出来たと言ったものの、ちゃんと純粋に声を評価できるかしら…。

推し度合いの表記

この連載では毎度推しシーンの推し度合いを5段階で表記しています。

☆★★★★

普通に聞いていて心地が良い。この星の数で取り上げている場合は、声以外の仕草などに特筆すべき魅力を感じたということである。

☆☆★★★

一時停止して聞き返してみたくなる。ここ以上を列挙していく。仕草など声以外の要素を踏まえると☆☆☆★★以上になっていることもしばしば。

☆☆☆★★

心拍数が上がる。声はなんとか留められる。ニヤニヤは抑えられない。

☆☆☆☆★

極まって思わず声を上げてしまう。あるいはうるうるする。

☆☆☆☆☆

理性消失。声にならない叫びを上げて思わず体を前後に揺らしてしまう。あるいは涙を流さずにいられない。

推しシーン全集

3:23「何された?…山岸先生」☆☆★★★

顔が見えないけど声からは平静さが伝わる。

3:42「まじか…あとどれくらい持つ?」☆☆★★★

彼女が自分の運命に対してうろたえる様子を見せたのは「まじか」の3文字だけ。これだけ達観した人間になるなんて…こんなことがあったら素直に悲しめるような人生を送ってきてほしかった😥

4:34「良いのよ」☆☆☆★★

ちさとの復讐をしようと声を荒げるたきなを穏やかな声でなだめるちさと。😥「元々そんな長くなかったんだから」…だから良いってわけじゃないんだよ(´・ω・`)

5:04「オーダー入りましたあ!」☆☆★★★

このちさとの元気さに観ている私達も元気をもらってきたというのに…その元気の根底の運命のことを思うとずっと悲しい気分で観るしかできないこの9話。お客さんのリアクションは8話までの我々を観ているかのようだ。

5:18「あーちゃちゃちゃ…ちゃー」☆☆☆★★

咎められちゃった~とたきなの顔をうかがうトーンが秀逸。「"あ"ー」にアクセントが来て徐々にトーンが下がり軟着陸。

5:29「はーい!リコリコ看板娘」☆☆★★★

「"は"ーい!」からトーンが中ごろまで落ちてまた語尾で上がって戻るのが元気さを感じさせる。でもこの電話の相手が楠木司令で萎えただろうな。笑「なんだ、楠木さんか」とか言ってそう。

6:17「耳が早いですねえ」☆☆☆★★

縁側に座ってるおばあちゃんみたいな穏やかなトーンなのが好き。

6:23「ゲホッゲホッ…もう死ぬんでちょっと体調が~~…」☆☆☆★★

咳き込むのを正確に文字起こしするとむしろ苦しそうな「ウフッアハッ…」になる。完全に相手にせず話を続ける楠木司令。笑 しかしこの後のセリフ、どこまで行っても冷酷な管理職だな🙄たきなを戻してくれただけ優しいのかしら。

6:45「え…何で楠木さんがこれ持ってんの?!」☆☆★★★

運命については長年の付き合いだからか冷静に受け止めていたちさと、楠木司令が思い出のカメラを隠し持っていたことには取り乱していた。でもその後のなじり方はやっぱり反抗期の年頃の少女。ほとんど楠木さんにしか見せない一面。

8:35「ああ!終わったらったったー」☆☆★★★

「もしもしもしもし?」に通ずるものを感じるアドリブ感、グルーブ感。他の話数で聴いてたらもっと星が増えたんだろうな…(´・ω・`)

13:21「おー!おー!!」☆☆☆☆★

「お’ー’"お"?ふひは”は”!はは!」みたいなイントネーション。電動車いすにはしゃいでるちびちさとが可愛いったらありゃしないのよ!!初見でずっと悲しい気分だったのに、それを抱えたていてもなお「ちびちさと…かわいい!!」ってなった!ここ!!

13:43「あなたでしょう?私を助けてくれる人!」☆☆☆☆★

「く”れるひと”」にアクセント。今のちさとだって声が高くてかわいいのにもっとちっちゃくてもっと高い声ならもっとかわいいに決まってるじゃないか!!それで真っ直ぐで素直なところはこのころからだったんだね…!ここでシンジが本物のちさとと対面してしまったからこんなことに…全部シンジのせいだよ…!

13:50「ウソ!ここにそんなかっこいいスーツ着た人いないよ!」☆☆☆★★

「”ウ”ッソォ!」と「い”な”いよォ!」に文全体のアクセント。子どもの頃から皆に好かれる素質が垣間見えていらっしゃる…恐ろしい子…!

14:28「ありがとう!私もなる!救世主!」☆☆☆★★

一文ずつちょっとずつ上がっていき、「救世主!」は最後ストンと落ちるような落ち着きを感じるトーン。ちさとは救世主になる使命をこれ以上なく果たしてくれたよ…たきなを見てごらんよ…私の方も見てごらんよ…!!そもそも人殺ししなくても治安維持に貢献してるんだから良いじゃない、何でアラン機関もDAも実績を殺しの数でしか測ろうとしないんや…!!

14:42「救世主さん!チーズ!!」☆☆☆★★

ここでまた振り返らずに立ち去れないシンジさあ!

15:45「なら…人を助ける銃だね」☆☆☆★★

「ひ"と"を"た"すける銃だね」にアクセント。語尾はストンと落ちて間延びしない。素敵な考え方だな、そして改めてリボンの結び目が両方たれてて可愛いな。

18:00「何ごっこ?!」☆☆☆★★

「こ」が濁ってるのが良き。普段より必要以上に元気に振る舞っているものの、それでもウキウキしているちさとを見られて嬉しい。その後のたきな「…え?」ちさと「え?」の間も絶妙😂

18:11「うんっ!」☆☆☆★★

短い返事に喜びが詰まってて、ミカさんにお礼を言うかのように満面の笑みを見せるちさとが愛おしい。

18:28「よーし!千束さんがたきなの冬バージョン選んじゃるよー!」☆☆☆☆★

「冬ッ”バー”ジョン選ん”じゃ”るよー!」にアクセント。広島弁ぽい言葉遣いだけどネイティブもこの発音なんですかね…(笑)たきなの大きな愛にまた負けないほど大きな愛で答えるちさとにもまた涙腺を刺激されるのです…😥😥

18:36「うわっはー!やっぱたきないい素材だわー!」☆☆☆★★

「うわっはー!」はほぼ裏声。こんなにはしゃいで楽しそうにしてるちさとが余命2ヶ月だなんて…😥😥😥

18:56「何でこんな急いで…」☆☆☆☆★

急いで食べたパンケーキが口に入ったままモゴモゴ話してるちさとカワ!!!初見ではさらっと流してしまったけども!!でもたきなはもっと早めに何分には出るって言ってあげて!!笑
でこのシーンで引きの全身が映ってちゃんと思い至ったけど、ワインレッドのタイツと蛍光色のランニングシューズ、おしゃれだね、かわいいね!!!

このかわいい千束をクローズアップしてくれたお茶さんのイラストがめちゃめちゃかわいい!!なんかヤクルトの村上に通ずる可愛さを感じる。笑

19:05「人生計画通りにはいかないもんだよ。よしたきな、ついてきんさい!」☆☆☆★★

「いかない”も”んだよ~。」にアクセント。「”つ”いてきんさい!」の言い方が好き!!!

19:14「トラブルを楽しむのが千束流だよ~♪」☆☆☆★★

ちさとがちさとって呼ぶ響き、やっぱり好きだなあ。私も計画外のことが起こっても不機嫌にならないように、計画は往々にしてずれていくものだと思って行動しているけど、ちさとみたいに相手に機嫌の良さを伝えて気を遣わせないことは出来ているかな…見習いたい。

19:21「釣れないねえ」☆☆☆★★

こういうのんびりした口調も好き…ッッ!

19:27「楽しいよ?たきなといればさ!」☆☆☆★★

「い'れ'ば"さ"」ってな感じのアクセント。楽しいか確認するたきなも好きだし、こうして素直にたきなへの好意を伝えられるちさとはもっと好き。

19:59「ほれ」☆☆☆★★

たきなのおもてなしに身を預けて、でも至らないところは優しく助けてあげるお姉さんなちさとが素敵。そしてきっとお姉さんできる存在だったたきなへの愛情も伝わってくるからよりじーんとくる。たった2文字でも。

20:27「DAに戻れるのかな?…やっぱり!やったじゃん!いつ?」☆☆☆★★

たきなの方を見てふわっと広がる髪が美しい…。ここでも人の幸せを喜べるちさとが好き…きっとデートの前から薄々勘づいていたんだろうな…。どうしてこんな素敵な娘がひどい仕打ちを受けなきゃならないんだ…。

20:57「自分でどうにもならないことで悩んでもしょうがない!受け入れて、全力!だいたいそれで良いことが起こるんだ!それに、たきなの計画は大成功してるよ?今日はめっちゃ楽しかったぜ。やるな」☆☆☆☆☆

直前のたきなの台詞で一時停止してコメントを書いてた直後だったのに…前半悲観的なことを…とやっぱり歯がゆい思いを禁じえないのに、そんな娘がやっぱりたきなに素直にお礼を伝えられてしまったらもう…防御がら空きのところにクリティカルヒットして涙を流さざるを得なかった…「楽しかったぜ」がかっこかわいかった。その後たきなが「やったぜ」って答えるのがまた…😭😭😭

「しょうがない」の言い方は、4話でたきなに非殺傷弾を使う理由を答えた時や、7話のバーに向かう車内で、銃を避けているのは勘だと言い放った時みたいな、達観した感じとか大事なはずのことをあえて放り出す感じを思い出して、本当にちさとはそれでいいと思ってるの…?と聞きたくなってしまう気分になった。「やるな」の言い方は3話20:03の「やるじゃん」を思い出して、あの時とは違いたきなが力強く答えたその変化にジーンとした。きっとたきなもこの日何度もジーンとして、たまに悲しくなって泣きたくなる場面が何度も訪れたんだと思うけど、ちさとと笑顔で過ごしたいからと一度も涙を流さなかったところがかっこよかった。だからこそ観ている我々は涙を誘われたと思う。

21:28「餞別だ、持ってけ」☆☆☆★★

別れ際までかっこいいお姉さんだよ…それに丁寧語を取っ払って「ありがとう」と答えるたきながまた愛おしい。

集計結果

ショックでまともにピックアップできないんじゃないかと不安だった今回も、やっぱり後半にたくさん抱きしめたくなる大切なシーンが散りばめられていた。結果はこのようになった。

目次形式でその結果をどうぞ。

☆☆☆☆☆:1

7話以来3話目4シーン目の☆5でした。たきなの台詞に☆5相当の台詞もたくさんあったけど、ちさとの達観と思いやりと愛情とかっこよさと可愛さが全部詰まったこの長台詞は、その直前に一時停止して感情ぶつ切りにしていたにもかかわらず(むしろその観方が集中できたからかもしれない)涙を禁じ得なかった。堂々の☆5です。

☆☆☆☆★:4

悲しい気持ちで観ていた初見でもちびちさとの可愛さを思わずにいられなかった2つのシーンと、楽しそうにデートしている今のかわいいちさとが2つ、新旧仲良く選ばれました。

☆☆☆★★:18

☆3以上のシーンが23個選ばれたのは、25個の3話に次いで2番目でした。前半なかなかピックアップできなかった反動で後半の基準が甘くなった感もなくはないけど、やっぱり後半は神がかっていたよ…まあ前半はちさとの台詞そんなに多くなかったしね。

☆☆★★★:6

☆2は全てAパート、最初の9分間でした。険しい顔をしながら気張ってレビューしていたことも影響している気がする。

☆★★★★:0

特になし。

結果、29個のシーンが選ばれた。わずか3分ちょっと(?!)のデートシーンで11個、3分弱のちびちさとシーンで6個と集中した。今も昔もちさとは愛おしいね。

9話のベストシーン

☆5に選ばれた唯一のこのシーンが今回のベストちさとです。

20:57「自分でどうにもならないことで悩んでもしょうがない!受け入れて、全力!だいたいそれで良いことが起こるんだ!それに、たきなの計画は大成功してるよ?今日はめっちゃ楽しかったぜ。やるな」

一つ一つのシーンを一時停止して巻き戻しながら集中て観たおかげで、2回目、3回目よりも余計なことを考えずにすっと受け止められた気がする。良かった。どうかいい結末を迎えられますように。放映1時間15分前にこの記事を書き上げて10話に臨む。

たきなの印象に残ったシーン

9話は何度たきなに泣かされたか分からない。普段「その他、印象に残ったシーン」としてちさと以外のキャラクターの台詞はひとまとめにしているが、今回はたきなも別枠にさせて頂く。声だけの評価ではないけど、いずれも☆4以上相当のシーンだった。

0:50「お前…何をした!」

初対面の人間に「お前」なんて言うたきな初めて観たからさあ…すでに涙目だよ(T_T)

1:06「千束!千束?…千束!」

この回のちさとを呼ぶたきなの声、不安と悲しみがのっかってうるうるせざるをえないよ…

3:52「2ヶ月って?」

目を見開いて、嫌な予感がとまらない不安そうな顔に共感しかなくてまた泣きそうになる。自分も画面越しにこんな顔をしていた気がする。彼女たちは常に死と隣合わせの仕事をしているはずなのに、いざ直面してしまうとすごく悲しい。

4:31「良いわけないでしょう!!」

この原稿書くために一時停止しながら感情をぶつ切りに観ていてもどうしても涙が溢れるね😥

8:49「ハア…すみません…走らせてしまって」

普段冷静で失敗なんてしないたきなが、ちさとのこととDA復帰のことををぼんやり考えてしまって業務にほころびを生み、結果的にちさとに負担を強いてしまったこの場面。たきなの気持ちが痛いほどよく分かって、街を自転車で走っている時にふと思い出して涙してしまった。それで私もパン屋に向かっていたのに通り過ぎてしまった(一緒にするな!🙈)その後立ち尽くす足元が映るのがまた切ない。

16:59「でも私、DAに戻ります…千束が生きる可能性が…少しでもあるなら…!」

心ここにあらずだったたきなが数日を経て覚悟を決めた。これまでちさとにリードしてもらっていたたきなが、運命を受け入れているちさとにも抗って全力でちさとを助けようとする、その姿勢が眩しい!!お願い、ちさとを救ってくれー!!

18:21 「これ、ちさとが選んだやつですよ」

4話で合理的な服の選び方しかしてなくて「指定の私服はありますか」なんて訊いてたたきながさあ!ちさとが選んだ唯一の服だからって夏服を着てきたその大きな愛に泣いてしまうよわしゃあ!でもたきなにしてみれば「ちさとが選んだ服だから」っていうのが今の合理性なんだろうな…愛じゃん…ここから数分間、たきなはちさととの思い出を大事に大事に作ろうとしているんだなってずっと伝わってきて、初めて観た時私は口を大きく歪ませながら声を上げて泣いていた。

19:41「秘密です」

ここまで観ている我々も楽しかったけど、徐々に終わりが近づいているんだな…と悟ってきた頃、その心にシンクロするようにたきなが電車から窓の外を見やる表情がとてもエモい。その外の夕日に照らされた街がまたきれいなんだこれが。

20:18「今日だけは…やめてほしかったですね」

きっとたきなもそう都合よく運が味方してくれるわけじゃないと分かってるはずなのに、それでもスケジュール通りになってほしかった、ということが伝わってくる台詞。僕もそう思うよ…きっと候補の中から天気予報で雪が降る確率が高そうな公園を選んだんだろうね…
この公園、「耳をすませば」の聖地としても有名な聖蹟桜ヶ丘駅から歩いて30分弱の桜ヶ丘公園にある「ゆうひの丘」という場所だそう。桜がきれいなんだろうな、いつか行ってみたいな。

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20:52「理不尽なことばかりです…そうは思いませんか?」

たきなが私達の力になれない歯がゆさを代弁してくれた。本当にちさとの傍にいてちさとを引っ張ってくれる相棒として頼もしいよ…😥

21:51 雪が降ってきたことに気づき千束の方に振り返るたきな

理不尽なことばかりだと思っていたけど最後報われたたきな、きっとこれからDAに戻るという、ちさとを助けるためにしたはずの選択への迷いが取り去られて、清々しい表情をしていたのがとても素敵!EDイントロも相まって最後まで涙。素敵な回をありがとう。

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このシーンについて足立監督が語ったインタビューがとても素敵だ。キャラクターが動き出す瞬間。

9話脚本の神林さんがこの記事に言及したツイートでも、また重大な事実が明かされている。

あのシーンもそうやって生まれたのかと鳥肌が立った。たしかにそれまでのたきなは一度も似たような行動を取らなかったけど、彼女があの場面であの行動をすることには確かに説得力があった。このエピソードからも、真摯に懸命に取り組んでいれば何か奇跡的なめぐり合わせが起きることもあるのだと感じた。

その他、印象に残ったシーン

3:58 ミカ「余命だ…千束の余命」

どこかでその可能性は悟っていたけれど聞きたくなかった。ミカさんも言いたくなかっただろう…。

4:05 山岸先生「出来ないのよ…悔しいけどよ…あたしたちの技術じゃどうにも出来ないのよ」

山岸先生、常に死と隣合わせの少女たちを診るDA担当の医師であるし、そもそも医師の宿命として患者を看取る悔しい機会はたくさんあったのだろうと思う。この台詞は冷静さと患者に寄り添った悔しさの間に立つとても真摯な台詞だ。

5:57 ミズキ「あんたはいつも通りね」

と話すミズキもいつも通りなのがむしろ救いになっている気がする。そしてちさとはこの直後の行動でいつも通りじゃないことを示すことになる。

7:03 楠木指令「多くの者がお前を優秀なリコリスにするために尽力したというのに、ろくに役割を果たさず死ぬんだな」

めちゃめちゃ厳しいことを言ってて、ここまで茶化してきたちさとも真顔で受け止めているけれど、ヨシさんこそこのくらいの厳しさを持って子どものころのちさとと対峙しなければならなかったよなあ…アラン機関として使命を最大限遂行させたかったのなら。その責任を取るのはちさとではないはずだ。

7:46 サクラ「パフェパフェ~♪何でもいい、すぐできるやつ♪」

こんな時に安らぎを与えてくれる脳天気な存在がサクラになるなんて、3話でイキってた時は思わなかったよ…笑

それはさておき、特筆すべきはその場転の速さ。7:33でちさとが司令室の扉を締める→締めた音がミズキの車の扉を締めた音とリンクして車に切り替わる→車のエンジンがかかってすぐ場転して喫茶リコリコのカウベルの音がなりフキサクが入ってくる。この間わずか13秒。この切り替わりの速さが9話の病院→リコリコ→DA本部→リコリコ→回想→ちさたきデートという情報量の多さを担保している。ミカに照れながらサクラを引っ張ってさっさと退店してしまうフキはある意味その立役者だ。笑

え…てかフキ黒タイツはいてるのか…今更気づいた…良きじゃん…。

8:20 クルミ「やったなたきな!」

ここで一番喜んでいるのがクルミなのが良い。彼女は彼女の仕事をしただけだが、結果的にたきなが左遷される原因を作ったことにやはりずっと負い目を感じていたことが窺える。真摯な人物だというだけじゃなくて、純粋に仲間の幸せを喜んでいるのが良い。

9:48 クルミ「で、直接知る人間から聞こうと思って慣れない茶など淹れたわけだが」

このセリフ、小説とか演劇では馴染みありそうだけど、いざ日常会話として口に出してみると結構浮いてしまいそうな言い回しなのに、クルミが話すと何かしっくりくる。その塩梅がすごい。

11:10 フキ「千束!おい!千束!」

やっぱりフキは子どもの頃から仲間思いの良い子だったんだね…という気持ちと、声変わり前のフキの声初めてだ!!すごく良い!!という気持ちと、この頃から黒タイツだったのか…今気づいた…良きじゃん…という気持ちが味わえる情報量の多いシーンです。

14:11 シンジ「そのために私は…さしずめ救世主になったんだ」

お前ー!!!お前がここで情にほだされたからこんな事になってるんだぞー!!!分かるやろ、ちさとが持っているのは殺しの才能だけじゃなくって周りの皆を笑顔にする才能だって!!!そっちの方向で折衝できなかったんか!!どの面下げて「すっかりレディだな」とか言ってるんや!!!

16:54 ミズキ「千束の…最期の2ヶ月だもんねえ~」

さらっとこのセリフを言えるミズキの強さを感じる。

10話に続く

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