読み鍋屋

杓子を逃げしものや何

最近の好きな赤い公園の話 ~津野米咲さんの三回忌に寄せて~

はじめに

今日は赤い公園のギタリスト・津野米咲さんの2回目の命日だ。昨年は、それまでの一年を振り返って一周忌に寄せた文章をしたためた。この日に間に合うようにこのブログを開設した。津野さんとの別れでできた傷跡を忘れないよう記録しておきたいと、当時のことを思い出せる限り書いた。その結果気分が沈んで、どんな音楽もあまり聴く気になれなかった。

読んだ方も気分が沈んでしまうと思うので、読むのを積極的には勧めないものの、その記事を紹介しておく。

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今年はとても好きになったアーティストや漫画やアニメに恵まれたことに、本業の締切に追われて気を散らすことが許されないシチュエーションであることも相まって、久々にこの季節を機嫌良く迎えることが出来ている。そしてその機嫌の良い生活の傍らには変わらず赤い公園がいる。そういう訳で、昨年よりはだいぶポジティブに、私と赤い公園の一年を振り返ってみたいと思う。

ブログでの記事の執筆

先ほど紹介した記事以外にも、いくつかの記事を書いてきた。中でも思い出深いのは年明けに「わたしの推し」というお題に対して寄稿した以下の記事だ。

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このブログを始めてから、初めてはてなブログの公式ツイッターに紹介してもらい、初めて読者登録をしてくれた方がいた。赤い公園を好きな人とまたつながる機会ができた。

新曲との最後の出逢い

昨年9月に届いた赤い公園の解散ライブのブルーレイに特典としてついてきた「津野米咲 demo collection」を、1月に初めて聴いた。精神的なコンディションが良くなるまで取っておいたこのCDをようやく開けられた。最後というとまあしんみりしてしまいがちだけど、解散した翌年にも新曲が聞ける喜びのほうが上回った。その4曲のレビューがこちら。

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解散ライブから1年の日に投稿した記事は、赤い公園officialTwitterアカウントがいいねしてくれて嬉しかった。

最近MUSKが津野さんとの再会を歌っているように聴こえるときがある。赤い公園の中で最近ご無沙汰していた曲なんかに手を伸ばしてみると、たしかにそこには津野さんの残り香があって、津野さんの音楽をまとって華やいでいた日々を思い出せる。まあ津野さんが去ってしまってからも赤い公園を聴き続けているし、おかげで人生の華やぎを保てているのであんまり久しぶり感はないのだけれど、それでも「君の体温で華やぐMUSK」とは津野さんの音楽によって彩られる私の人生のことだなあと思うのだ。

ヘビロテするような新曲が減ったからというのもあるけど、「オーベイベー!」と「EDEN」の2曲は赤い公園の曲の中での歴代年間再生回数を8月には早々に塗り替え、今も再生回数を伸ばしている。聴き初めた1月から先月までの9ヶ月の中で、月間50再生を8ヶ月で上回った。私の中で9月までにのべ8回以上月間50再生を記録した曲は9曲しかない*1。そのくらい自分にとって好きになる曲に今年も出逢えたことがとても嬉しい。

立川市への来訪

ライブ遠征で東京に行った6月末、解散ライブの日に訪れてから1年1ヶ月ぶりに立川駅周辺を訪れた。赤いベンチだけでなくて、シネマシティもまんがぱーくも素敵な場所で、立川市がもっと好きになり、そんな立川市赤い公園の曲を聴きながら歩いていると、赤い公園を聴きたい気持ちが再燃した。

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7月には赤い公園の延べ再生回数が、聴き始めた2019年4月以降で最も多くなった。その翌月以降も、赤い公園の再生数が全体に占める割合が、約2割を維持し続けている。

最近のお決に入りプレイリスト

最後に最近のお気に入りプレイリストを紹介する。元気な時に、あるいはやる気を出したい時に聴きたいプレイリストと、穏やかな気分になりたいときや疲れた時に聴きたいプレイリスト。

その1:Mutant→消えない→ジャンキー→絶対的な関係→絶対零度→EDEN

めちゃめちゃかっこいい曲リレー。今年に入ってから、「十人十色」で「Mutant」を思い出して(笑)、「絶対的な関係」の内容がリンクしていることに思い至って、セットで聴きたくなる機会が増えた。その「絶対的な関係」は「絶対零度」との絶対リレーが映える。ライブで休まず連続するの好きだったなあ。その「絶対零度」に続けたくなるのが「EDEN」。どっちもクールなかっこよさがある。

流れ的に話しそびれた「消えない」は、私にとって「NOW ON AIR」と並ぶ不動のツートップ。とは言ってもタイプが違う、中居くんとキムタクみたいな(?)ツートップで、別々に聴くことが多い。私が今年来日した留学生と、好きな音楽の話の話題になったときにほぼ毎回「Red Park」と「Sheep Literature」を連呼していたら、赤い公園を聴いてみてくれて、まさにこの2曲と「夜の公園」が好きだと言ってくれた!日本語の意味はわからないからメロディと演奏の印象が好き、特に「消えない」のアウトロでベースが残るのが好きだと言ってくれてとても嬉しかった!「ジャンキー」はかっこよさと変さを両立させた不思議な曲で、この曲こそが赤い公園の真骨頂だと思う。

その2:おそろい→輝き→石→いちご→Highway Cabriolet→オーベイベー!

「輝き」のレビューをしていたファンの方の記事を読んだおかげでbroadcast editionへの注目度が再び上がった今年。それまではダントツで「石」が好きだったけど、「おそろい」と「輝き」も前より好きになった。「いちご」と「Highway Cabriolet」は2019年のツアーで初めて「いちご」を生で聴いて以来好きな組み合わせ。心落ち着かせたい時によく頼っていた2曲だけど、この半年は頼らなくても良くなってきて嬉しい。頼らないにしても好きな曲であることは変わりないので、ちょこちょこ聴いている。それらに繋げられてしかも元気な気分になれるのが「オーベイベー!」。ずっと浮ついて笑みが抑えられない感じが曲調ににじみ出てて好き。というか「オーベイベー!」と「EDEN」は、追加したり削除したりの激しい私のプレイリストの中で、赤い公園パートのほぼ皆勤賞だった。食傷気味になった記憶がない。

最後に

話題にすることは減ったけど、今でも毎日赤い公園の曲を聴いている。4年も続けてよく聴くアーティストのツートップのどちらかに居続けているアーティストは赤い公園が初めてだ。前から知っていたけど、今年に入ってふとしたきっかけで良く聴くようになった曲も何曲もある。ここ2ヶ月で言えば、無性にサビのギターが聴きたくなり「POP STAR」をこれまでの4年間で一番聴いている。さらにちょうど3日前に、「NOW ON AIR」が私の人生史上*2最も再生した曲になった!初めて出会った赤い公園の曲がこれまでで一番聴いた曲なのが嬉しい。津野さんありがとう、赤い公園ありがとう。これからもよろしくね。

私は幸い清々しい気分でこの季節を迎えられたけれど、やっぱり当日に近づくにつれてちょっとずつ気分が重たくなった。まだまだ日々痛みを抱えている人や、最近また気分が沈んでいる人もいると思う。特にこの季節は寒くなってきて気分が落ち込みやすい。暖かくしたり、好きな秋物の服を着たり、美味しいものを食べたり飲んだり、好きな音楽やアニメやドラマに触れたりして、皆さんがこの季節を楽しめたら幸いである。このブログも開設してちょうど1年が経ったけど、そんな素敵な気分の一助になれたら嬉しい。赤い公園を通じて仲良くなってくれた皆さんありがとう。これからもよろしくね。

*1:ちなみにこの2曲の他の4曲も赤い公園、残り3曲は放課後ティータイム。笑

*2:集計は2009年末から